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106万円の壁崩壊とは!?

デフォルトのアイキャッチ画像

2024年師走。
27年ぶりの103万円の壁引上げの議論がかわされる中、

唐突ですが、2024年12月11日の朝、Xを見て知りました。
106万円の壁の会社規模と年収の要件をなくすと。

要件がなくなる!と聞くと「それって国民にとってハッピーなんじゃない?と思われるかもしれませんが、もともとの106万円の壁を知るとそうでもないことがわかるかと思います。

106万円の壁の要件(2024年10月1日時点の法令に基づき作成)

これをすべて満たしたら、その人は厚生年金に強制加入!

  • 正社員51人以上の会社に勤務
  • 収入が月88,000円以上
  • 雇用期間2ヶ月超が見込まれる
  • 所定労働時間が週20時間以上
  • 学生ではない

このうち正社員51人以上の会社に勤務と収入が88,000円以上の要件がなくなりました。そもそも、正社員数101人だったところが51人に変わったばっかりですよ?2024年10月から51人になったばっかりですよ?変わったばっかりなのにもう変更!?と同様隠せませんよ。ホントに…。

変更時期も記載しました。冷静に見て下さいね。

新・20時間の壁の要件(2024年10月1日時点の法令に基づき作成)

これをすべて満たしたら、その人は厚生年金に強制加入!

  • 正社員51人以上の会社に勤務(2027年10月)
  • 収入が月88,000円以上(2026年10月)
  • 雇用期間2ヶ月超が見込まれる
  • 所定労働時間が週20時間以上
  • 学生ではない

となります。

つまり、会社の規模関係なく、20時間以上働いたら厚生年金に強制加入に変更

ということです。

では具体的にどのように手取りが減るのか、見てみましょう。

厚生年金に加入したらどのくらい手取りが減るのか

では、厚生年金強制加入された場合、どのくらい手取りが変わるのか見てみましょう。なお、配偶者控除等の人的控除は2024年現在のものを利用しています。

年収106万円で、50人以下の企業に週20時間以上勤務した場合の手取り

今まで2027年10月以降
雇用保険6,3366,336
社会保険料0159,036
所得税・住民税11,8004,000
手取り1,037,864886,628

もともとは106万円を稼げば103万円程度の手取りになっていたのですが、2027年10月以降、20時間以上働いた場合は手取りが106万円の手取りが88万円まで激減。

ちなみに、年収129万円50人以下の企業で週20時間以上働いていた中小企業のパートの場合、手取りは123万円→106万円に減少します。17万円手取り減!

15万円や17万円って超大きくないですか?庶民にとっては激重ですよね…

ちなみに、社会保険料が0円なのは第三号被保険者に区分されているためです。では、2024年現在、年収129万円の人が、2027年10月以降でも同じだけ手取りを保とうと思うと、年150万円以上稼がないと同じ手取りを手元に残すことができなくなります。

パート主婦

えー!こんなに手取り減るなら20時間以内にしなきゃ!

と、なりますよね?もちろん、「年金増えるならいいよー」という方もいらっしゃるかと思いますが、多くの方は「今」お金が必要だから「今」働いているのではないでしょうか?

そこで保険料負担割合を変更できる特例(2026年4月~)

店長

今まで20時間以上働いてもらってたのに、働く時間減ったら困るよぉ~~~

そういう会社もあるかと思います。

そんな企業のために「保険料負担割合は変更できる特例」ができる予定です。

  • 対象者:年収156万円未満の人
  • 原則は本人と会社の半分ずつの負担だが、企業が任意割合での負担が可能
    ただし、個人負担0は不可
  • 将来の年金は減らない
  • 給与課税はあり?(まだ決定してない)

という制度です。

ですが、問題もありまして・・・

年収180万のパート

え?156万円未満の人は会社9割、本人1割なのに私は5割?それなら156万円未満に減らすわ(# ゚Д゚)

という人も出てくるかと思います。156~180万円くらいの人だと、会社の負担割合によっては可処分所得の逆転が起こり、それこそ離職や働き控えが発生する可能性があります。

また、この制度を使えるのは比較的資金に余裕がある会社だけしかできない制度です。赤字ギリギリで頑張ってる会社などには厳しいなぁと感じます。

ところでなんで労働時間だけになった?

ところでなんで従業員51人や106万円とかの要件がなくなって20時間の労働時間だけ残ったのか…

ここ数年、毎年、最低賃金が50円程度で上がっています。2025年・2026年も最低賃金の引上げが計画されています。それを実施すると全都道府県で週20時間働けば106万円は超えるから!

と言われています。

皆さん、これ、どう思います?

【まとめ】年収の壁=働き控えの壁と呼ぼうか!?

こうして106万円の壁は消えたのですが代わりに20時間の壁が誕生しました。

弊社は週4×6時間勤務のパートさんとか、週3×7時間勤務のパートさんとか色々な方がいるのですが、130万円までは働けてた方々が20時間に働き控えになってしまうのか!?と今から心配をしております。

もちろん、これからできる予定の特例もありますが、やっぱり他の従業員との差が生じしてしまうとなんかなぁ…なんだかなぁ…という気持ちになるので、なんとなく弊社では使わないのではないかな?と勝手ながら予想しています。

多くの国民にとって今の生活が楽じゃないのに「将来の年金が多くなりますよ!」と言われても心打たれないのではないかと思います。そもそも、自分で投資した方が老後資金が潤沢にできる!と思ってる人も多いのではないでしょうか?

国民と国の思いのズレ、いつかお互いが納得いくようにできるのでしょうか…

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