皆さん、【森林環境税】という税金をご存知でしょうか?
SNSなどでは「サイレント増税!」とか「森林を伐採してソーラーパネルにする税金」などと言われている事が多いような印象があります。
SNSは皆様御存知の通り、見える話の全てを信じてはいけない場所ではあります。とはいえ、SNSのおかげで税金に対して興味を持つ方が増えたのも事実。
今回は、森林環境税の使い道について調べてみたいと思います!
森林環境税とは
2024年度から新たにスタートした「森林環境税」。
この税は、森林の整備や保全を通じて、地球温暖化の防止や自然災害のリスク軽減につなげるための財源として導入されました。
● どんな税金?
森林環境税は、国税として一人あたり年額1,000円が課税されます。住民税と一緒に市町村が徴収する仕組みで、全国のすべての住民が対象です。(生活保護者、障害者・未成年者・寡婦・ひとり親で前年中の合計所得金額が135万円以下の方などは課税されません)

あれれ~?給与明細を見たけれど、税金は増えていないです。どういうこと?
人によっては「1,000円も増税されるの!?」と思われるかもしれないのですが、実は給与明細自体は変わっていない人の方が多いかと思います。
実は、東日本大震災の復興増税分として、市・県民税の均等割額が平成26年度から10年間、それぞれ500円ずつ(合計1,000円)引き上げられていましたが、この臨時的措置が令和5年度で終了し、令和6年度から新たに森林環境税が導入されます。
このため、森林環境税と市・県民税均等割をあわせた税額は変更ありません。
なので、「増税」というよりも、「本来期間限定だったはずの増税が理由をつけて延長された」とか、「やっと終わった復興税が森林環境税にスライドされた」という感じの方が実感に近いでしょうか。
どちらにしても、この物価高に少しでも減税してほしいと願っている人にとっては、迷惑に感じるかも知れません。
ですが、ちょっと落ち着いて…
まずは森林環境税が何なのか、何に使われているのかを知ってからまた議論していただければと思います!
● なぜ必要なの?
最近は土砂崩れのニュースが多いなぁと感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか?
土砂災害の件数の推移
2002~2011年(平成14~平成23年)の過去10年間の土砂災害件数は1年間あたり平均1150件ですが、2012~2021年(平成24~令和3年)の最近10年間では1年間に平均1450件と約1.3倍に増加しています。
引用:JICE 一般財団法人国土技術研究センター
https://www.jice.or.jp/knowledge/japan/commentary10
実は日本は土砂崩れが起こりやすい要素が揃っています。
雨や雪が多く、山地が多く、川は急流、その上、脆い地質の山が多いのに、地震も多い…これだけ土砂崩れの要素が揃っています。また、多くの人が感じていることと思いますが、近年は猛烈な雨(いわゆるゲリラ豪雨)も増えており、より一層土砂災害の増加に影響を与えていることが予想されます。
それでも、普通の雨で土砂崩れが発生しないのは、山を森林が守ってくれているから、というのは聞いたことある方も多いと思います。
ところが、最近は林業従事者が減り、手入れが行き届かない荒廃した森林も多く、土砂災害や生態系への影響が懸念されています。
また、パリ協定にて、日本は温室効果ガスの排出削減目標を決められ、日本の森は地球温暖化対策としてCO₂を吸収する重要な役割を担っています。こうした状況に対応するため、安定的な財源を確保し、地域ごとに適切な森林整備を進める必要があります。
● 森林環境譲与税との関係は?
集められた森林環境税の税収は、「森林環境譲与税」として市町村や都道府県に分配されます。この際、単に人口だけでなく、私有林の人工林の面積や林業従事者の数など、実際に森林整備が必要な地域に配慮した基準で配分されるのが特徴です。
森林環境税の使い道(地方編)
~“山”とともに暮らす地域だからこそ、税の効果が直結~
森林環境税による財源は、森林が生活と密接に関わる地域ほど、より実践的・直接的な形で活用されています。特に中山間地域や林業が盛んな自治体では、「森を守る・活かす」取り組みが進められています。
① 間伐・下刈りなどの森林整備事業
適切に管理されていない人工林は、木々が密集しすぎて日が入らず、樹木の成長が妨げられるだけでなく、土砂災害のリスクにもつながります。
森林環境税は、そうした放置林に対しての間伐(木を間引く作業)や下刈り(草を刈る作業)といった整備活動の費用に充てられています。
【引用】熊本県宇土市 森林環境譲与税の使途の公表について
https://www.city.uto.lg.jp/article/view/1121/11617.htmlさらに、地元の林業事業者に委託することで、地域の雇用維持にもつながるという副次効果もあります。
② 林道・作業道の整備
森林の整備や伐採には、山の中に入るための林道・作業道が不可欠です。
しかし多くの道は老朽化が進み、土砂崩れなどで使えなくなることも。
森林環境税は、こうした道路の整備や新設、補修のための費用にも使われています。
③ 森林環境教育・人材育成
林業の担い手不足が深刻化している地域では、若手の林業者の育成や、子どもたちへの森林教育にも力を入れています。
森林環境税の一部は、学校と連携した森林体験活動や、林業体験のイベントなどに活用され、地域の未来につながる取り組みも生まれています。
林業に携わる人が増えた例
- 熊本県…新規就業者育成コースに受講した16名が県内で林業に従事して即戦力で活躍!!
- 青森県…同様に研修を受けた7名全員が林業に従事!やっぱり即戦力に!
- 秋田県…同様に、25名!!すごい!!
と、各都道府県で、林業に携わる人の高齢化する中で、高校生や一般人への林業への興味付けや研修を通じて、人員確保をしています。
④ 地域の防災対策としての活用
森林は、豪雨時の水の流れを調整する「緑のダム」としての役割があります。
そのため、森林環境税を使って荒廃した山を整備することで、地域の土砂災害リスクを減らす防災対策にも直結しています。

でも、「荒廃」って言われたら確かに良くなさそうだけど、草木がボーボーに茂ってる森の方が根っこ強そうじゃない?
そう思う方もいるかも知れません。なんとなくそんな気持ちになるのも、わからないではありません。
しかし実は、間伐や下刈などで定期的に手入れされた森林の方が、根の発達が促されて台風や地震等にも負けない強い森林になるのです。その上、下層植生も繁茂するので、表土の流出を防げる森林にできます。
一方で、広葉樹林の天然林も土砂崩れ対策としては有効です。天然林はいろんな木が植わってて、人工林とはまた違う美しさがあるのですが、それでもやっぱり適度な間伐などのお手入れはしてあげないと荒廃してしまいます。
森林環境税の使い道(都会編)
~森がない自治体も“支援する側”としての役割を果たす~
「都市部には森林がほとんどないのに、森林環境税を払う意味があるの?」という声も聞こえてきそうですが、実は都市部でも森林環境税は“間接的”かつ“広域的な森林支援”というかたちで有効に使われています。
木材を作ってくれても、売れないと従事者はやってられないですよね?生活は出来ないしやりがいもありません!!木材の活用も重要な国土防衛です。
① 森林を持たない都市から、山間部への支援
森林環境譲与税は、森林面積や林業就業者数などに応じて按分されるため、都市部の自治体は実際の森林整備を担う地方自治体を財政面で支える“応援団”の役割を果たしています。
東京都新宿区では、友好提携都市の長野県伊那市、群馬県沼田市、東京都あきる野市に開設した3つの「新宿の森」で森林整備を行うことで CO2の吸収を促進させ、区が排出する CO2と相殺するカーボン・オフセット事業に取り組んでいます。
② 環境教育・都市部での「森林とのつながり」事業
都市部でも、市民に森の大切さを知ってもらう活動には力が入っています。
森林環境税を活用し、森林体験イベント、木育(もくいく)ワークショップ、環境学習などを通じて、“森を育てる意識”を共有する土壌づくりが行われています。
弊社近くにある「おもちゃ美術館」では木で作られたおもちゃが沢山あります。プラスチックでは味わえない手触りの木の玩具に子どもたちは夢中で遊んでいます。(我が子も木のたまごの中から出てこないくらい大好きです。
新宿区四谷にある玩具美術館。国産の木材を使ったおもちゃがいっぱい!
また、私が住む市区町村では、商業施設のイベントで近隣で森林の多い市区町村の木材を使った積み木などで遊べるイベントを開催したりしています。
プラスチックのおもちゃにはない手触りの良さ、質感、重量感に子どもたちも夢中で遊んでいます。
③ 自治体による“森のあるまち”との連携事業
都会では、自前で森林整備ができなくても、“森を持つ自治体との連携”という形で支援を行う事例も増えています。
自治体間連携で整備費を支援したり、都市住民が地方の森でボランティア活動をする仕組みづくりが行われているのです。
東京都港区では、あきる野市から約22ヘクタールの市有林を借り受け、二酸化炭素の吸収林として森を整備するとともに、「みなと区民の森」として、区民向けに植樹や間伐など環境学習を実施しています。
④ 公共施設での国産材・間伐材の活用
都市部の自治体では、公共施設の建設や改修時に国産木材や間伐材を積極的に活用することで、間接的に森林整備を後押ししています。
これも森林環境税を活用した取り組みのひとつです。
東京近辺の小学校では教室はもちろん、体育館や玄関なども国産木材を使ったものに変更をしています。
調べていく中で「ん?」と思ったもの
ここまで記載しながら調べていて、割と納得の行く使い道が多かったので「まぁ年間1000円なら日本の森を応援したいな」と思ったのですが、やっぱりちゃんと見てないと駄目だなぁと感じたのがこちら・・・
大阪府 万博の年緑化を活用した猛暑対策
引用:大阪府森林環境税 https://www.pref.osaka.lg.jp/o120030/midorikikaku/shinrinkankyozei/index.html
あの話題の輪っかにこそ国産木材を使えよ!
とツッコミ入れずにはいられないし、この猛暑対策、森林関係ないですよね…。百歩譲って、僅かではあるけど二酸化炭素を吸収するということで植樹はいいとして、微細ミストは二酸化炭素排出量を削減するとは思えないんですけど。まさかですが、「エアコンより二酸化炭素排出量少ないからOK」みたいな感じでしょうか?
このコラム1本を書くにあたって、森林環境税の多くは目的に則って、森林を育て使う…というサイクルに入るような使われ方をしているのをいっぱい見てきた中で一番違和感ありました。
とは言いつつも、大阪府の名誉のために言うと、治水対策の方が巨額使っております。詳しくは上記リンクから御覧ください。
ちなみに、万博の木造リングの3割はフィンランド産の木材だそう。
「国産だと輸送費が…」とか言いそうですが、フィンランドって飛行機でもほぼ1日かかる超遠い国ですよ?そこからどんぶらこ~と船に乗せて来る方が高そうですよね。
ちなみに、フィンランド産の木材を仕入れているのはミサワホーム。ミサワホームの社長は…おっと、これ以上言えないのでご自身でお調べください。
万博主催者側は「樹木は樹齢30年くらいまでは空気中のCO²を吸収して固定する。伐採した後に植林すれば日本の林業も再生する環境重視だ」と言ってるそうですが、フィンランドの森を伐採してまた植林しても、日本の国土強化にも二酸化炭素排出量削減にも全くならないんですけどね。全部国産にしてほしかったなぁと日本国民の森林応援ファンとしては思うのです。(いつから森林応援ファンになったのか…)
しかも、使われてるのはなんばHatch、中之島ゲート、JR大阪駅…
更に、この使い道ですが、実際に使われたのは、なんばHatch、中之島ゲート、JR大阪駅です。森林関係ない、一般の事業者が行っている事業に対して、100%税金でミストや木を植えたってことですよね…。
森林環境税と言いながら、商業施設の支援を行うのはいかがなものか?と思います。しかも、小規模事業者持続化補助金やものづくり補助金でも補助率75%くらいが最高補助率かと思っていましたが、補助率100%の最大5000万円までの補助金。つまり、5000万円分、丸々税金で商業施設の緑化や熱中症対策のミストをつけられます。
知らない方のために解説すると、なんばHatchはライブ会場。中之島ゲートは淀川の中洲にある島で、そこから万博会場に船で行ける…というところらしい。JR大阪は15年くらい前に改装工事を行いきれいになっています。
補助金を出すな!とは言わない。けれど、森林環境税で森林と関係ないミストをつけられてもなぁと。このような拡大解釈を許してしまえば、森林は置き去りにして商業施設ばっかり支援をしだすところもでてきてしまうのではないか?と不安になります。
では、東京都はどうでしょう。
東京都は立派な資料を作っていた
大阪府で疑いの目をもった私は次は東京都へその目を向けました。
東京都は大阪府以上に森林が少ないけど、人口は多いから、森林譲渡税も多いはず。しっかり目的に沿って使用されていてほしい!
そうしたら、東京都は森林環境税へ理解を区市町村担当者に資料を作っていました。これが大変わかりやすかったです。
【東京の森林・林業と森林環境譲与税 区市町村担当者向け資料(令和5年度版)】
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/sangyo-rodo/cc87003115e8ab0ad5601a7dab3dfab9_4
東京都…と言うと森林とは無縁だと感じる人もいるかも知れませんが、実は東京都の総面積の4割は森林。それも、スギやヒノキ等からなる人工林と天然林があります。
東京都の森林環境税は花粉症の原因となるスギ花粉を発生する木を伐採し、花粉の飛散が少ないスギに植え変えるなどを行っています。花粉症がしんどい人には朗報ですね。
ちなみに、上記の資料は市区町村の担当者向けに作られたものです。
とても良いことが書いてあったので、抜粋します。
森林環境税の賦課徴収・使途の公表
『森林環境税』は、令和6年度から個人住民税均等割の枠組みを用いて、国税として1人年額1,000円を市町村が賦課徴収することとされています。(森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律第5条および第7条)
引用:東京の森林・林業と森林環境譲与税 区市町村担当者向け資料(令和5年度版)8ページ目
現在「東日本大震災からの復興に関し地方公共団体が実施する防災のための施策に必要な財源の確保に係る地方税の臨時特例に関する法律」で「平成26年から令和5年まで」の期限で加算されている額が、森林環境税の財源に充てられます。
『森林環境譲与税』は国民から広く徴収した『森林環境税』が財源であることから、その使途は国民の理解を得る必要があります。
そのため既存の事業への付け替えではなく、森林整備につながる新規事業あるいは事業量を確実に増加させる事業に活用することが適切と考えられます。
これらを踏まえた上で各自治体の実情に即した使途をご検討ください。
なお、地方譲与税という税の性格上、国や都が使途について可否を判断することはできません。あくまでも使途の判断は各自治体に委ねられています。
また、適正な使途に用いられることが担保されるように森林環境譲与税の使途については、市町村等は、インターネットの利用等により使途を公表しなければならないとされています。
(森林環境税及び森林環境譲与税に関する法律第34条3項)
私もこれはとても大事ではないかと思います。なんというかコレを作った人、国民や都民、都に対して、愛がある…と感じました。
こちらに書かれている通り、国や他都道府県が使途について可否を判断することは出来ませんが、国民はそれをしっかり見て、物申すのも必要だと思います。なんなら、選挙でその意思を反映させていいと思っています。(視野を広く、総括的に見る必要ありますけど)
大阪のは別予算で行うべき事業であり、森林環境税を使うべきではないのではないかと私は思った次第です。でないと、大阪府のように「商業施設にミストつけるのに、森林環境税を財源に補助金出しまーす!」ってされたら、森林環境税の意味をなさないですよね。そんなの夏場に来客してほしい商業施設がやるのであって、国土を守ったり温室効果ガスを減らすことに繋がります??本当に必要なら別予算でやれよって思いませんか?

温暖化や少子化など、誰もが深刻だと思う大義名分で増税して、好き勝手に我々が納めた税金を使われてもねぇ…
って私は思っちゃうんですよねぇ。
もちろん熱中症対策も大切ですから、ぜひやってほしい。でも、「それを森林環境税使ってやるの?」って話ですね。
で、東京都は結局、何に使ったの!?という結果についてはこちらから御覧ください。
【令和5年度東京都森林環境譲与税使途一覧】
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/sangyo-rodo/2024-12-02-152347-799
【東京都森林環境税使途事例集 区市町村担当者向け資料2022】
https://www.sangyo-rodo.metro.tokyo.lg.jp/documents/d/sangyo-rodo/84153aae1a603bff8d6c1428bdcf81f2
※東京都の資料にはミストは見つけられませんでした。
ちなみに、阿蘇山のメガソーラーは森林環境税とは無関係っぽい?
SNSでは、さも、森林環境税でメガソーラーを作ったような記載をされることがあるのですが、阿蘇山のメガソーラーは森林環境税で作られたものではなさそうです。
ですが、もしかしたら、故障などによって破損したときに土壌や水を汚した場合は撤去をするのは自治体になる可能性もあります。その際は撤去や土壌等の汚染から回復や被害拡大防止のために税金が使われる可能性もあります。
現在は故障等していませんが、すでにヤマメなどの川魚がいなくなってしまったり、何千匹もいたホタルがいなくなってしまったそう…。
森林環境税とは関係ないものの、私が観光で見た阿蘇山は丁寧に管理をされている印象でした。そもそもが、日本書紀にも阿蘇山の草原は記載されるほど由緒正しき草原。「千年の草原」とも呼ばれるとガイドブックにも記載されていました。その草原に立てる喜び…ゾクゾクしました。おそらく、地元熊本の皆さんが先祖代々、大切にされてきた大地なのではないでしょうか?それをよそ者にこうされたら怒りたくなる気持ち、めちゃくちゃわかります。
なお、こちらの新聞によると、地元の農業や畜産業を行っている方々はこの工事による泥水被害は未だに事業者からなにも補償もないそうです。一方で、メガソーラーによる固定資産税で潤った町役場は事業者とも結託してる?と思う町民もいるようです…。
ちなみに、このメガソーラーの持ち主が気になったので調べてみると同新聞に記載されていました。いずれも東京の発電会社でした。
森林環境税とメガソーラーは無関係かもしれませんが、町の運営と継続という観点で見れば苦しい地方産業や乏しい税収入、それに高齢化…と、結局は巡ってくる問題のようで、問題はメガソーラーだけではないような気がしております。
ここまでくると問題が大きすぎて私にはまとめられないので、この辺でまとめへ移らさせて頂きます。
【まとめ】税金について考える機会になれば幸いです
今回は森林環境税という新しい税金の使い道について事例を交えてご紹介しました。
「増税は嫌だけど、こう使われるなら…まぁ…しょうがないか?」と思う人もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、私個人としてはこんな問題や疑問が残っています。
使用用途は勝手に広げられてしまう問題
私個人としては、森林環境税の使い道として良い使い方だなぁと感じるものがとても多かったです。
一方で、大阪府のように「これは違うんじゃない??」と言いたくなる使い方もあったので、国民としてきちんと見ていく必要性を感じます。
また、ご自身の都道府県や市区町村の使用用途も公開されているので、ぜひ興味を持ってお調べください。グーグルで「森林環境税 ●●県」や「森林環境税 ●●市」で出てきます。公開する事になっているので、絶対に公開されてるはずです。
私が住む市区町村では、見たことあるものが国産の木材を使っていると知って衝撃でした!!そういえば、最近、至る所が木材を使ってナチュラルな温かみがあるデザインが増えているような…点と点がつながる瞬間でした。
でも、減税出来たんじゃない??
2025年4月。大いに話題になりましたが「国民一人当たり2万?5万?10万円を選挙前には給付をする予算があるなら、基礎控除178万円に上げる予算あるじゃん!!」と言う話がありましたが、実際、日本はお金あります。
国民が自由に使えるお金がほしいように、この国を動かしている人たちも自由に使えるお金がほしいだけではないか、と思ってしまう人がいてもおかしくないと思います。
東日本大震災の被害は本当に甚大でした。多くの命を失ったし、被災者には一刻も早く温かい安全な場所で安心してもらいたかったし、力になりたいと私自身も何度もボランティアで被災地に足を運びました。日本中、心を痛めたし、東日本大震災の復興支援のために増税…と言われても誰も文句は言えなかったと思います。
ですが、復興支援が終わりを迎える中、それを森林環境税へスライドさせたのは良かったのでしょうか?すでにある税金の中でやりくりしたらよかったのではないか?と思った次第です。
増税したら最後、減税はしない!となれば、国民の不満や不信感は強くなるだけではないでしょうか?
もっと森林を応援したい人にはふるさと納税もオススメ!
ふるさと納税をしたことあるかたはご存知かと思いますが、ふるさと納税は私が知る限り唯一「何のために使うか指定できる税金」です。
しかも、各自治体で何に使っているかを公開しています。
その中には、ほとんどの自治体で「森林や海を守る」という目的の事業を行っている印象があります。私自身、子どもが生まれるまではほぼ森林や海を守る事業を選択してきました。
また、ふるさと納税は返礼品が何かと話題になりますが、返礼品なしの単純な寄付もできます。被災地に、返礼品なしのふるさと納税をしたことがある人も多いのではないでしょうか?
日本の木材を使ったものを購入するなども森林応援できるぞ!
もちろん、国産の木で作った商品を購入する…とかも、日本の森林の応援に繋がりますし、色々日本の森を応援することは都会の人間でもできることはあります。
阿蘇山もそうですが、残念ながら「景観が良い!」だけでは、現地の人達は生活できません。それ故、他の人達に土地を譲り、その結果、メガソーラーや外国人の土地になってしまっている現状があります。
世の中、最終的にはお金です。
つい安いから…と外国の木材で作ったものを購入する人も多いと思いますが、このコラムをちょっと思い出して、日本の木材で作ったものを購入する…とかしてくれると、この長文を書いた意味があったなぁって感じます。
ちなみに、私はこの話を夫にしたところ、翌週「国産の木で作った七味入れ」が我が家に届きました。風情があっていいです。
誰かが森林を育て、誰かがそれを切って、誰かがそれを加工した…
と、なんだか壮大なロマン(?)を感じる七味入れです。
現在、その七味入れには、九州旅行で行った「高千穂」の道の駅で購入した一味唐辛子が入っています。辛くて私には使えません(笑)
意見がある人は一次情報を取りにいこう!
それが面倒な人は選挙へいこう!
雑なまとめになってしまいますが、税金の使い道をよーく見れば、使っている人が何を重要視しているのかが見えてきます。
私が見てきた感じでは、一般市民にとっては選挙に行くのが一番の税金対策かと感じております。
どこに投票すれば良いのかわからなーい!という人は、今、このサイトを見ているスマホやパソコンで調べてみてください。「ご自身の住まいの地域名 参議院選挙」などでググったり、選挙のたびに、SNSでその人が何を発信しているか、もしくは何も発信していないか…をチェックするなどもありです。
どちらにしても、このサイトにたどり着いた皆様はサーチ能力が高い方です。
自信と興味を持って、地域のこと、国のこと、税金の使い道、そして選挙候補者とその実績なども調べてくださいね^^
あんまり会社のサイトで選挙について語るとま~た怒られちゃうのでこの辺で(笑)